高速道路のオートバイ2人乗り問題で、気になる“調査”結果が出た。内閣府がこのほど公表した「交通安全に関する世論調査」結果を公表。このなかで同問題について聞いたところ、回答者(2149人)の76.8%が「引き続き禁止する」と回答。「一定条件のもとで認める」(12.1%)、「条件を付けずに認める」(2.9%)を大きく上回った。
ただ、この調査は16歳以上の男女を対象に実施しており、そもそも高速道路で2人乗りオートバイが通行禁止されていることを知っている人は回答者の46.4%に過ぎなかった。また「禁止すべき」と答えた人は女性や主婦に多く、自分はオートバイにまったく縁がないが「なんとなく危なそう」などの理由で回答した姿がうかがえる。
2人乗りを解禁するかどうかは警察庁が今秋にも実証実験結果を踏まえて判断する見込み。本音では2人乗りを認めたくない警察庁に内閣府が“助け船”を出したわけではないだろうが、自動車工業会などの事故率調査では逆に「混合交通の一般道路より安全」という結果が出ており、オートバイを取り巻く関心の低さや偏見が未だに残っていると言えそうだ。
ちなみに、日本と同様に高速道路でのオートバイの定員乗車を認めていないのは韓国ぐらいで、欧米主要国では考えられない規制。