無頓着はいけません---後続車事故の責任を取らされる

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長野県警は1日、故障したエンジンを放置したまま走行を続けたことで、エンジンから吹き上げた白煙で視界を失った後続車が追突事故を起こしたとして、46歳のトラック運転手の男を業務上過失致死傷容疑で書類送検したことを明らかにした。同様の事故は昨年7月に兵庫県内の神戸淡路鳴門自動車道でも発生している。

長野県警・高速隊の調べによると、業務上過失致死傷容疑で書類送検されたのは、岩手県北上市に住む46歳のトラック運転手。この男は今年6月7日の未明、長野県信濃町の上信越自動車道でトラックを運転中、ターボチャージャーが壊れて白煙を吹き上げるような状態となった。だが、インターチェンジまで残り1kmの距離まで近づいていたことから男はトラックをその場に止めず、10〜15km/hの低速で走り続けた。

トラックから吹き上がった煙は周囲に滞留し、現場周辺の視界は10m前後にまで低下したが、視界を失った乗用車が減速しないままトラックの後部に追突。その後続のトラックが乗用車に突っ込み、3台が絡む多重衝突事故に発展した。この事故で乗用車を運転していた18歳の男性が全身を強く打って間もなく死亡、他の3人も重軽傷を負った。

警察では男が運転を継続させたことが事故につながる要因になったと判断。視界が失われる状況でも減速しなかった後続車にも責任の一端はあるとしながら、その要因を作ったのはトラックのエンジントラブルであったことから男の送検を決めた。

ターボチャージャーが壊れて白煙を吹き上げ、付近に滞留した煙で視界を失ったクルマが多重衝突を起こすという事故は、昨年7月に兵庫県内の神戸淡路鳴門自動車道でも発生しており、この際にも故障したトラックの運転を継続させた運転手が書類送検されている。

《石田真一》

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