愛情のもつれから救急車の発進阻止? 女性が死亡

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2日未明、熊本県八代市内の市道で、急患を乗せた救急車が発進しようとしたところ、前方で発進を阻止しようと横たわっていた37歳の女性に救急車が乗り上げるという事故が起きた。

女性は別の救急車で病院に運ばれたが、骨盤骨折などで間もなく死亡した。警察では運転していた30歳の救急隊員が前方をよく見ていなかった可能性もあるとして、業務上過失致死と道路交通法違反容疑で事故発生当時の状況などを聞いている。

熊本県警・八代署の調べによると、事故が起きたのは2日の午前2時25分ごろだという。これに先立つ午前2時ごろ、八代市本町にあるマンションの住民から「女性が呼吸困難に陥っている」という内容の119番通報が寄せられた。

八代消防署の救急隊が出動し、このマンションに住む33歳の女性が過換気症候群の症状を発していることを確認。救急車内で応急手当を行った後、病院に向けて30歳の隊員が救急車を発進させようとしたところ、車体下部から響く異音に気づいた。

隊員が車外に出て確認したところ、37歳の女性が救急車の下敷きになっているのを発見。隊員1名を現場に残して応急処置を行わせるとともに、すぐに別の救急車を手配した。下敷きになった女性は別の救急車で病院に運ばれたが、腹部内出血、骨盤骨折などで間もなく死亡した。

警察では女性に乗り上げた救急車を運転していた隊員から事情を聞いているが、この隊員は救急車に乗り込んだ後、後部で搬送する女性の応急処置を行った後、そのまま車体内部を通って運転席に移動しているという。発進させた際にはクルマの前に女性がいることには全く気づいていなかった。

救急車には隊員と患者の他、付き添いの男性が乗車していたが、後の調べでこの男性が被害者の夫と判明した。マンションの住民がこの男性と激しい口論を行う女性の姿を目撃しており、その際に女性が「絶対に行かせないから」と叫んでいたことも確認されている。

警察では女性が救急車の発進を妨げる目的で路上に横臥していた可能性も高いとして、関係者からの聴取を進めていくとしている。

《石田真一》

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