香川県警は4日、暴走族への加入と暴走行為への参加を強要したとして、高松市内を拠点とする暴走族リーダーを自称する17歳の少年を香川県暴走族追放条例違反(暴走行為の強制等の禁止)で逮捕したことを明らかにした。
香川県警・高松南署の調べによると、自称リーダーの少年は今年6月14日の午前5時ごろ、友人から紹介された16歳の少年に対して「今夜も走るからお前も絶対に参加しろ。参加しないとこのあたりを走らせないぞ」などと脅し、暴走行為への参加を強要した疑いが持たれている。
少年は暴走には参加しなかったが、この日を境に自称リーダーから1日に何度も電話が掛かるようになった。暴走族への加入を強要したり、暴走のスケジュールを告げる内容がほとんどだったが、少年がこれら要請を拒み続けると、少年のバイクを別の仲間と追い回すなどの妨害行為に転じたため、身の危険を感じて警察に届け出たという。
警察では自称リーダーの行為が県の暴走族追放条例で禁止された「勧誘行為」に当たると判断。捜査を続けていたが、自称リーダーが暴走行為への参加強制や執拗な勧誘などの容疑を認めたため、4日までに逮捕した。
取り調べに対して自称リーダーは「勧誘した少年は400ccのバイクを持っており、自分のグループのハク付けに必要と考えた」と供述しているという。グループは今年5月に結成したというが、警察では暴走族グループとして認知していなかったようだ。香川県暴走族追放条例の適用は今回が2例目となるが、勧誘行為での摘発は今回が初めて。