飲酒運転防止策---どうやって守るか?

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ジェイアールバス関東の運転手が乗務中に酒を飲みながら路線高速バスの運転を行っていた問題で、日本バス協会は21日、東京都内で飲酒運転防止策などを話し合う緊急の会合を開いた。

昨年7月に起きたJR東海バスの飲酒不祥事以降に、アルコール検知などの飲酒運転防止システムが各地のバス事業所に導入された。しかしこれらのシステムの形骸化していることが、今回の運転手逮捕によって判明したため。今年9月までに新たな防止策をまとめるとしている。

日本バス協会では、JR東海バスの不祥事、同年8月に神戸市交通局の運転手が飲酒運転時に起した死亡事故をきっかけに「乗務8時間前以降の飲酒禁止」や、「点呼時に運転手のアルコール検知を実施する」など、飲酒運転防止に向けた対応策をまとめた。

しかし、実際には乗務8時間前の飲酒禁止という絶対条件が運転手の自己判断に一任されていたり、アルコール検知機が運行管理者の目の届かない位置に置かれているなど、「飲酒運転防止に向けた取り組みが形骸化しているのではないか」という指摘が以前からなされていた。昨年7月から今年7月までの1年間に、同協会に所属するバス事業者で5件の飲酒事故が発生している。

このため同協会では今年9月末までに、さらに厳しい飲酒運転防止策を策定することを決め、各事業者からの意見をまとめた上で決めていくとしている。

だが、昨年の時点で「厳しい対応策を導入できなかったのか」という指摘や、「厳しい基準を導入しても、さらにそれが形骸化する可能性もある。決められたことを遵守していく会社の姿勢も重要」という見方もある。

《石田真一》

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