衝突死した運転手は毎日20時間もトラックを運転

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愛知県音羽町内の東名高速道路下り線で今年6月に発生した大型トラックなど8台が関係した多重衝突事故について、桜井労働基準監督署(奈良県)は2日、桜井市内の運送会社で配車担当を行っていた38歳の男を奈良地検に労働基準法違反容疑で1日までに書類送検していたことを明らかにした。

事故の発端となり、死亡した54歳の運転手を過重労働させていたという。

問題の事故は今年6月25日に発生している。同日の午前7時20分ごろ、音羽町赤坂の東名高速道路下り線で、渋滞中の車列に大型トラックが衝突したことを発端に、合計8台が関係する多重衝突事故が発生した。

この事故で最初に追突してきた大型トラックを運転していた54歳の運転手が即死。巻き込まれた9人が重軽傷を負った。

その後の調べで、この運転手は事故を起こす前の1カ月間に、1日あたり20時間以上の乗務を繰り返していたことが発覚した。睡眠や食事はトラックの中で取っていたものとみられており、労基署では過重労働による慢性的な疲労が原因となり、事故直前には居眠り状態にあったものと判断。

過酷な労働を命じていたとして、この運転手が勤務していた運送会社で配車担当責任者のポストにあった38歳の男を労働基準法違反(超過労働)容疑で書類送検した。

死亡した運転手は法定労働時間の2.5倍も働いていたことになるが、同署では「前例がないような悪質なケース」としている。

《石田真一》

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