厳しい経済環境のために、過剰生産能力のリストラの必要が叫ばれている自動車業界だが、2020年の世界全体の生産台数は現在の約2倍に達する、という景気のいい内容のレポートが、イギリスの民間調査機関オーテリジェンスによって発表された。
同社が発表したレポート『Managing the Future: World Vehicle Forecasts and Strategies to 2020』(未来の経営:2020年の世界の自動車の予測と戦略)の著者マックス・ペムバートン氏は、現在の世界全体の年間生産台数5900万台は、17年後の2020年には1億台に達する、との予測を示している。
これは、発展途上国における自動車需要が、今後も大きく伸び続けるためで、世界全体で見ると、年産30万台規模の工場が新たに170も必要となる計算だ。
ただし、同氏は、「先進国での工場のリストラに手間取り、途上国への進出が遅れたメーカーは、かえってシェアを大きく落とすことになるという」とも指摘しており、すべてのメーカーにとっての朗報とは言えないようだ。
なお、同レポートは、同社のサイトで英文版を購入することかできる。