10日夕方、北海道和寒町の道央自動車道で、39歳の男性が運転する乗用車がヒグマと衝突する事故が起きた。クルマはボンネットなどが変形したが、ヒグマはそのまま逃走。
ヒグマは翌11日に高速道路近くの斜面に倒れているところを発見されたが、危険であることから現場で猟友会のメンバーが射殺している。
北海道警・高速隊、同・士別署の調べによると、事故が起きたのは10日の午後6時45分ごろ。和寒町塩狩付近の道央自動車道で、39歳の男性が乗用車で走行していたところ、前方を横切ろうとする大きな動物を発見した。男性は回避のために減速したが間に合わず、クルマはこの動物に激突。動物はそのまま斜面を降りるようにして走り去った。
男性は安全を確認した後、日本道路公団(JH)に「クマとぶつかったかもしれない」と事故の発生を通報。クルマはボンネット付近が変形するなどの損傷を受けたものの自走は可能で、運転していた男性にもケガは無かった。
JHでは11日朝から現場付近を捜索していたが、道路のり面に体長2mほどのヒグマがうずくまっているのを発見。警察に通報した。警察では手負いの状態で人を襲う危険性も高いことから地元猟友会に射殺を依頼。これに応じた猟友会のメンバーが現場で猟銃を撃ち、クマを射殺している。
ヒグマは体重300kgほどの若いオスで、冬眠前の食料探しに高速道路へ迷い込んだものとみられている。