『タント』のボンネット上・ウィンドシールド基部にある帯状のふくらみは、キャビンを押し出しているように見せるもの。その下端のライン(段差)はボディ側面に回りこむと下へと落ちる。
このラインをうやむやに消すと、コーナーのリフレクションがバラバラになってしまうことと、周辺のネガティブサーフェイス(凹面)との兼ね合いを考えた場合、どうしてもこの部分で落とすしかなかったという。
デザイン部の小山隆彦氏は「本当にここは迷いました。初期の案ではダクトなどを付けていたのですが、機能的な意味がなくてやめました。それの名残でもあります」と振り返る。