北海道警は13日、昨年8月に阿寒町内の国道240号線で法定速度を115km/hオーバーする175km/hで走行したとして、46歳の男を道路交通法違反(速度超過、無免許運転)容疑で逮捕した。
男のクルマを発見したパトカーはことごとく振り切られる結果に終わったが、オービス(速度違反自動取締機)の撮影した写真が決め手となった。北海道警・釧路機動警察隊によると、道交法違反容疑で逮捕されたのは釧路町内に住む46歳の男。
調べによるとこの男は昨年8月13日の午後3時分ごろ、阿寒町内の国道240号線(通称:まりも国道)で自己所有のクルマを運転中、前方のクルマを対向車線側にはみ出して追い越そうとしたのをパトロール中の同隊パトカーによって発見された。
現場付近ははみ出し禁止の規制がなされていることから、パトカーは男のクルマに対して停止を求めたが、男はこれを無視するように加速。100km/h以上の速度で暴走を始めた。
パトカーはこれを追跡しようとしたが、男のクルマの速度は150km/hを突破。追跡には危険が伴うと判断してこれを中止した。しかし、男のクルマはパトカーを振り切った後も加速を続け、同日の午後3時20分ごろ、発見現場から24km離れた阿寒町徹別原野付近を175km/hで走行しているところをオービスに撮影された。
速度が速かったため、オービスの撮影した画像にもブレが生じていたが、画像解析を実施した結果、釧路町内に住む男が所有するクルマのナンバーであることがわかった。
捜査を続けた結果、オービスに撮影されたクルマと、男の所有するクルマが同一であることが判明。さらにこの男が1982年に免許取り消しの処分を受けて以来、再取得していないこともわかった。
警察では男から任意で事情を聞いていたが、男がスピード違反と無免許運転の事実を認めたため、13日に道交法違反で逮捕した。
現場となった国道では、これまでにも200km/hで走行していたクルマなどが摘発された前例はあるが、パトカーの追跡を振り切って逃走中のクルマが摘発された例は過去にないという。
警察では「直線が長く続く区間であり、高速度で走ることも不可能ではないが、他のクルマを巻き込む可能性もあり、危険な状況だったことに違いはない。逃げることに夢中でオービスがあることにも気づいていなかったようだ」と話している。