栃木県警は1日、酒気帯び状態で大型トラックを運転中に眠気を感じ、バイパスの内側車線に路上駐車して仮眠を行っていた32歳の男を道路交通法違反(酒気帯び運転)で1月31日までに逮捕した。
このトラックの駐車が発端となる死亡事故が発生していることから、警察では業務上過失致死や危険運転致死容疑の適用も視野に入れて捜査を続けている。
栃木県警・小山署の調べによると、事故が起きたのは1月31日の朝。同日の午前6時25分ごろ、小山市東野田付近の国道4号線(古河小山バイパス)で、上り線の内側車線にいた大型トラックの後部に、31歳の男性が運転する乗用車が激突した。
クルマは衝突の衝撃によって大破し、運転していた男性は脳挫傷などが原因で死亡している。
警察では大型トラックを運転していた32歳の男から事情を聞いていたが、事故当時このトラックは走行しておらず、運転手は中央分離帯寄りの内側車線に路上駐車して仮眠を取っていたことがわかった。
また、男の息が酒臭いことからアルコール検知を実施したところ、酒気帯び相当量のアルコールを検出。本人も前夜に飲酒した事実を認めたために道交法違反(酒気帯び運転)容疑で逮捕している。
取り調べに対し、この運転手は「次の配送先に向かうために午前3時20分ごろに小山市を出発したが、眠気を感じたので危険だと思い、クルマを駐車させて仮眠を取った」と供述しているという。
大型トラック駐車していた場所はバイパスの内側車線側。通常は追い越しに用いられており、駐車車両がいるとは他のドライバーが認識していないと考えられるため、警察では当地に止めたことが重大な過失に当たる可能性も高いとして、業務上過失致死および危険運転致死容疑の適用も視野に入れ、捜査を続けていく方針だ。