ダンプトラックのタイヤが脱落、直撃された男児が死亡

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18日午後、北海道江差町内の国道229号線で、走行中のダンプトラックから左側の後輪2本が突然脱落し、このうち1本が歩道にいた歩行者2人を直撃した。この事故で3歳の男児が事故から11時間後に死亡、この男児を連れていた64歳の女性が軽傷を負った。

警察ではダンプトラックを運転していた62歳の男を業務上過失傷害の現行犯で逮捕するとともに、この男から事故当時の詳しい事情を聞いている。

北海道警・江差署の調べによると、事故が起きたのは18日の午後4時35分ごろとみられている。江差町水堀町付近の国道229号線で、砂利を搭載して走行していた10トン積みのダンプトラックの左側後輪2本が突然脱落。

そのまま十数メートル転がって、このうち1本が歩道を歩いていた3歳の男児を直撃した。また、この男児の祖母にあたる64歳の女性も一緒に転倒し、足に軽傷を負った。

負傷した男児はすぐに病院へ収容されたが、頭部のケガがひどく意識不明の状態が続いていたが、事故から11時間後に脳挫傷などが原因で死亡している。

事故を起こしたダンプトラックは日野自動車製の1994年モデルで、タイヤを固定する8本のボルト全てが折れていた。

運転していた62歳の男は業務上過失傷害の現行犯で逮捕されたが、警察の取り調べに対しては「何かおかしな振動を感じたが、直後に無くなったのでそのまま走った。信号待ちの際に後続車のドライバーから“外れたタイヤが男の子に当たった”と聞かされ、慌てて調べたらタイヤが無くなっていた」と供述しているという。

事故の原因については現段階では整備不良、もしくはボルトが金属疲労で折れたことが原因でないかとみられている。1本のボルトが折れた場合、他のボルトに極度の荷重が掛かることで一気に破壊が進むというケースが道内でもこれまでに確認されており、今回のケースと類似点があるかどうかについての調べを進めているとしている。

警察では被害者が死亡したことを受け、今後は業務上過失致死傷として捜査を続けていく方針だ。

《石田真一》

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