VW『ゴルフ』の派生車種の計画が着実に進行している。ハッチバックよりも一足先に発売された乗用ミニバン『トゥーラン』は販売好調だが、さらに商用バンの『キャディ・ライフ』がジュネーブショーで初公開された。
「小さなVW製バス」という触れ込みで発表されたキャディはキャッチフレーズ通りに最大7人乗車が可能だが、トゥーランとの違いは、キャディには700mmスライドする両側スライドドアが採用され、後席の乗降性を高めていること。
また2列目と3列目はベンチシートになっていて、容易に荷室空間を拡大することができる。ルノー『カングー』の強力なライバル登場というわけだ。リアハッチは、廉価グレードには観音開き、MPVとしても使える上級グレードには上ヒンジという2種類が用意されている。
全体的に飾り気のないデザインだが、広報資料によれば、「『キャディ・ライフ』は一種のバウハウス・モデルなのだ」という。
荷室容積は最大で2239リットル、最大積載量は608kg。エンジンは1.4リットルと1.6リットルのガソリン、2.0リットルディーゼルと1.9リットル・ディーゼルターボというラインナップ。全長4.4mの車体には非力なんじゃないかとも思えるが、必要にして充分という割り切りの良さはいかにもドイツ的。