21日朝、神奈川県横浜市南区内の県道を走行していた横浜市交通局の路線バス(CNG車)から突然出火し、乗客全員が一時退避するという事件が起きた。
火はすぐに消し止められ、幸いにも大事には至らなかった。警察では交通局の関係者から事情を聞き、出火の原因を調べている。
神奈川県警・南署の調べによると、このトラブルが起きたのは21日の午前8時5分ごろ。横浜市交通局(市バス)の路線バスが横浜市南区平楽付近の県道を走っていた際、後続車を運転していた男性がバス後部のエンジンルーム付近から火の手が上がっているのを発見した。
この男性はバスが停留所に止まった際、運転手に対して「エンジンから火が出ている」と告げた。運転手は車内にいた乗客15人に対して、車外に出るように促すとともに、備え付けの消火器を持ってバスの後部に走った。
火はエンジンルーム付近から出ており、10cmほどの炎が立ち上っていた。運転手はすぐに消火に当たったが、消火器1本だけでは消すことができず、対向してきた別のバスからも消火器を借り、消火剤の噴射を続けた。この結果、火は発見から約7分で鎮火。乗客や運転手にケガは無かった。
出火したバスは1997年製で、CNG(圧縮天然ガス)を燃料とするものだが、ガスが入ったボンベは車体前方の屋根上にセットされており、こちらへの延焼は免れている。
営業所に車両を持ち帰って検査したところ、エンジンルーム内にある一部の電気配線から出火したような形跡が確認されたという。燃料が漏れていたわけではなく、漏電が原因で配線を焼いたらしい。
警察では営業所の整備担当者から詳しい事情を聞くとともに、車両整備の状況などについて調べを進める方針だ。