8日未明、兵庫県西宮市内の市道で、タクシーの乗客が59歳の運転手に対して「言葉遣いが悪い」と言いがかりをつけて顔面を殴打。代金を支払わずに逃走するという事件が起きた。警察では傷害事件として捜査を開始。約30分後に容疑者を発見し、緊急逮捕している。
兵庫県警・西宮署によると、事件が起きたのは8日の午前2時30分ごろ。西宮市門戸荘付近の市道に停車したタクシーが、同地で降りようとしていた乗客の女性に対し、そのまま乗り続けるもう1人の男性客をどこで降ろせばいいのか尋ねたところ、この男が突然起き上がり、運転手に対して「言葉遣いが悪い」と言いがかりを付けた。
男は運転手の顔を数回に渡って殴打。代金を払わずにそのまま逃走した。運転手は警察に通報。駆けつけた西宮署員は傷害事件と断定し、捜査を開始した。
約30分後、事件現場から南に約800m離れた場所を徘徊している不審な男を発見。職務質問したところ、男が容疑を認めたために緊急逮捕した。
男は36歳のラジオ局社員で、同僚の女性(一緒に乗っていた女性客)と酒を飲み、神戸市内の自宅に帰宅する途中だった。事件当時は泥酔状態で、事件を起こしたという認識もあまりなく、取り調べにも素直に応じていない。
また、男が運転手に対して暴力をふるうきっかけとなったのは、一緒に乗っていた女性客に対して「おねえちゃんと呼びかけたことだった」と運転手が証言している。関西地方の中年男性が使うものとしては一般的なものであり、警察でも「本当にそれが発端だったのか」と首を傾げている。