10日未明、神奈川県秦野市内の市道で路上駐車していた大型トラックに、後方から猛スピードで走ってきた乗用車が激突するという事故が起きた。乗用車はトラックの後部に潜り込む形で屋根部分を大破させ、乗っていた5人全員が死亡している。
神奈川県警・秦野署によると、事故が起きたのは10日の午前5時25分ごろとみられている。秦野市堀山下付近の市道で、猛スピードで走ってきた乗用車が突然スピンし、回転しながら路上駐車していた大型トラックの後部に突っ込んだ。
衝突時の速度が速かったためか、乗用車はトラックの下に潜り込むような形で激突し、屋根部分などが大破した。
このクルマには運転していた男性を含む20−21歳の男性3人と16歳の女性2人が乗車していたが、運転席と助手席に乗っていた2人が即死。後部座席の3人は近くの病院に収容されたが、いずれも頭を強く打ったことが原因で間もなく死亡している。
現場は片側1車線の直線道路だが、両方向の2車線を合わせた幅員は13mとかなり広めだった。乗用車が突っ込んだ大型トラックは現場付近の会社に荷物を配送に訪れたもので、39歳のドライバーは警察の調べに対して「早く着きすぎたので仮眠をしていた」と供述している。
この付近は全線駐車禁止区域となっているが、目撃者の話によると乗用車は駐車していたトラックとは無関係な場所でスピンしており、コントロール不能状態のまま滑走し、最終的に駐車中だったトラックに激突してしまったらしい。
警察では「事故とトラックの因果関係は薄い」としながらも、現場付近の夜間視認性に問題は無かったのかどうかを含め、慎重に調べを進める方針だ。