搬入待ちの路上駐車はやめて…工場などに自粛要請

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神奈川県警・秦野署は20日、今月10日未明に管轄エリアである秦野市内の市道で、工場への搬入待ちのために路上駐車していた大型トラックに乗用車が衝突、乗っていた5人全員が死亡したという事故に関連し、市内にある工場などの関係者約40人を集め、搬入待ちによる路上駐車の自粛を求める緊急会議を開催した。

問題の事故は今月10日の午前5時25分ごろに発生した。秦野市堀山下付近の市道で、猛スピードで走ってきた乗用車が突然スピン、路肩に駐車していた大型トラックの後部に突っ込んだ。乗用車はトラックの下に潜り込むような形で激突。屋根部分が大破し、乗っていた5人全員が死亡したというもの。

その後の調べにより、この事故は運転者の飲酒運転が原因との見方が強まり、路上駐車していたトラックの責任割合は低いという判断に傾きつつある。しかし市内ではこのトラックのように搬入待ちのために路上駐車する車両が多く、今回のような重大事故は発生していないものの、軽微な事故はいくつか発生している。

路上駐車が増えた背景には、市内にある工場がいわゆる「ジャスト・イン・タイム方式」を導入し、工場内に部品の在庫を持たず、必要な時間に業者へ納入させるというスタイルを採用したためとみられている。

このことから同署では「大型車による違法な路上駐車を一掃するためには工場の協力が必要不可欠」と判断。是正を求めるための会議を開催し、工場側の協力を求めることになった。

ただし、工場側も自社の合理化策の一環としてジャスト・イン・タイム方式を導入しており、工場内に部品在庫を抱えられないシステムとなっているところが多い。警察の「お願い」には道理があるが、工場側の経済的負担も強いる内容のため、どこまで聞き入れられるか……。

《石田真一》

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