「デザイン氷河期」…エンリコ・フミアが警鐘

自動車 ニューモデル 新型車
「デザイン氷河期」…エンリコ・フミアが警鐘
「デザイン氷河期」…エンリコ・フミアが警鐘 全 10 枚 拡大写真

新生カロッツェリアショーとなったジュネーブ

ジュネーブモーターショー(3月)は、欧州で最も重要なモーターショーと位置づけられていますが、個人的には世界で一番だと考えています。自動車産業のなかで中立的立場にあるスイスという国が、ショーの性格を公正なものにしているからです。

デザインの見地から述べると、今はなきトリノモーターショーが果たしていた役割を、数年前よりジュネーブが担っているように思われます。ますます「新生カロッツェリアのショー」としての性格が強まってきました。そしてトリノ出身の私としては半ば残念なことに、イタリアからではなく世界各地から、多くの新興カロッツェリアがジュネーブを目指しています。

今年のジュネーブショーはいままで以上にその傾向が強くなりました。「Laraki」(モロッコ)、「Koenigsegg」(スウェーデン)、「Spyker」(オランダ)、「CD」(インド)、「Edag」(ドイツ)といった、多くの新生カロッツェリアの名前がスタンドの看板に見られました。ちなみにシバックスなどの日本のカロッツェリアは遠慮したようです。

いっぽうイタリアのセレブ、老舗カロッツェリアは、昔のように観衆の注目を一手に集めることなく、準主役に落ち着いてしまったようです。私にとって、ショーカーのないピニンファリーナブースは衝撃的でした。私の知る限り、ピニンファリーナで初めてのことです。

1/3●新生カロッツェリアショーとなったジュネーブ
2/3●イタリア人デザイナーは滅びた
3/3●安全基準や空力特性のせいにするな

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 続きを読む

《Enrico Fumia》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 6年ぶりビッグネーム復活!? 新開発のV12エンジンが搭載されるフラッグシップGTとは
  2. 水平対向8気筒エンジン搭載バイクは世界唯一、中国長城汽車の「SOUO」ブランドが発表
  3. トヨタ『シエンタ』対応の「車中泊キット」一般販売開始
  4. スズキ スーパーキャリイ 特別仕様は“For Your Work Buddy”…デザイナーの思いとは?
  5. BMWの新型車、ティザー…実車は5月24日発表へ
  6. BMWが14車種の新型車を発売へ…『X3』や『1シリーズ』に新型 2024年
  7. 街乗りでも効果絶大! アライメント調整で車の走行性能をアップさせる方法~カスタムHOW TO~
  8. VW『ゴルフ』改良新型、新PHEVはEVモード143kmに拡大…欧州受注スタート
  9. トヨタ紡織が「FCアシスト自転車」など、カーボンニュートラルに向けた製品・技術を展示へ…くるまのテクノロジー展2024
  10. 【ハスクバーナ スヴァルトピレン801 試乗】パラツイン搭載でパワーUP!欲張りライダーに応えるスマートバイク…小川勤
ランキングをもっと見る