3日未明、北海道小樽市内の道道で、信号無視の現場を目撃されてパトカーの追跡を受けていた乗用車が100km/hを超える速度で街路樹に激突する事故が起きた。
この事故で乗用車は助手席側が大破し、乗っていた18歳の少年が即死している。警察ではクルマを運転していた18歳の少年の回復を待ち、業務上過失致死と道路交通法違反(信号無視)容疑で検挙する方針だ。
北海道警・小樽署によると、事故が起きたのは3日の午前0時30分ごろ。これに先立つ午前0時25分ごろ、小樽市奥沢5丁目付近の国道393号線をパトロールしていた同署のパトカーが、前方の交差点で赤信号を無視して強引に進入してきた1台の乗用車を発見。赤色灯とサイレンを使用した状態で追跡を開始した。
乗用車はパトカーの追跡に気がつくと急加速を開始。そのまま100km/h超まで加速してこれを振り切ろうとした。パトカーは800mほど追跡したが、前を走る乗用車の速度があまりにも速いことから追跡を断念。逃走経路をそのままトレースするように追走していた。
乗用車はパトカーを振り切った後も約600mの区間を100km/hを超える速度で逃げ続けたが、進路を変えようとした際に運転を誤り、道路脇の街路樹に激突して助手席部分を大破させた。
この事故で助手席に乗っていた18歳の少年が即死。運転していた18歳の少年は顔面打撲などで軽傷を負ったが、1週間程度の加療が必要と判断されて病院に搬送されている。
警察ではこの少年の回復を待ち、業務上過失致死と道交法違反容疑での取り調べを行うとしている。また、今回の追跡について北海道警では「高速度で逃走を始めた直後に追跡を断念している。追跡行為が少年を煽ったとは思えない」とコメントしている。