ブッちぎる…死亡事故を起こしたトラック運転手に実刑判決

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前方を走るトレーラーを追い抜く意図で速度超過と信号無視を伴って走行し、交差点を青信号に従って走行していたクルマと衝突し、運転していた男性を死亡させたとして危険運転致死罪に問われた男に対する判決公判が7日、岡山地裁で開かれた。

裁判所は被告に対し、懲役5年の実刑判決を言い渡している。

問題の事故は昨年11月19日に発生している。同日の午後11時20分ごろ、岡山県備前市八木山付近の県道交差点で、速度超過、信号無視で交差点内に進入した大型トラックが、青信号に従う形で交差点に差しかかった乗用車と出会い頭に衝突した。乗用車を運転していた27歳の男性が死亡している。

警察では大型トラックを運転していた30歳の男を業務上過失致死容疑で逮捕していたが、その後の調べでこの男が制限速度(40km/h)の2倍を超える82km/hで走行していたことが判明。さらには赤信号を無視した理由が「前を走る大型トレーラーを追い抜きたい」という一心からだったこともわかった。

男が速度超過も信号無視も故意に行ったことを大筋で認めたため、警察では「極めて悪質な違反行為だった」と判断。容疑を業務上過失致死から危険運転致死に変更して送検。検察も同罪で起訴していた。

7日に開かれた判決公判で、岡山地裁の松野勉裁判長は「被告は制限速度の倍以上の速度で走行し、前方のクルマを追い抜く目的で赤信号を無視するなど、身勝手極まりない無謀な運転だ」と強く指摘した。

その上で「自己中心的で危険な運転の結果起こった事故であり、刑事責任は重い。被害者の妻は事故の4カ月後に出産を控えており、被害者本人も父親になるために慎重な運転を続けていた。それらを考慮すれば遺族らの心痛は甚大で、情状を酌量する余地もない」として、被告に対して懲役5年の実刑判決を言い渡している。

岡山県内で危険運転致死罪の判決が下るのは、今回のケースが初となる。

《石田真一》

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