逃避行650km、大型トラックとパトカー70台のカーチェイス

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北海道警は22日、盗んだ大型トラックを乗り回し、パトカー合計70台と650kmに渡るカーチェイスを繰り返していた21歳の男を窃盗容疑で逮捕した。

トラックに同乗していた15歳の少女は逮捕を免れようと車外に飛び降りた際に頭を強打。意識不明の重体となっている。

北海道警・北見署などによると、650kmに渡るカーチェイスの末に窃盗容疑で逮捕されたのは21歳の男。

この男は今月11日、北海道本別町内の建設会社の建設会社敷地内に駐車されていた大型トラック1台を盗み出し、交際していた15歳の少女とともに函館方面に向けて逃避行を開始した。

Nシステムが撮影した情報でこのトラックが函館方面に向かったことがわかり、道警では同地区での車両捜索を強化していたが、22日の午前5時ごろに八雲町内の国道5号線を走行していた際、八雲署のパトカーに発見され、停止を命じられた。トラックはこれを無視して逃走を開始。100km/hまで速度を上げ、信号無視を繰り返しながら北上を開始した。

トラックはパトカーに追跡されながら国道5号線をひたすら走り、函館から室蘭、苫小牧、千歳、札幌、石狩、留萌、旭川、北見と逃げ続けた。この間に走行を抑止しようとしたパトカー3台との接触事故も起こしている。捜索にはパトカーなど約70台が参加。昼間は上空から道警のヘリコプターも追跡した。

トラックは北見市内で折り返し、再び旭川を目指したが、同日の午後1時30分ごろ、留辺蘂町内の国道39号線でガス欠を起こしてスローダウン。これを察知したパトカーがトラックの前後を取り囲んだ。

同乗していた少女はこれを見て「連れ戻される」と悲観。留辺蘂町昭栄付近で20km/h程度で走行していたトラックから飛び降りた。少女は着地に失敗して転倒。頭を強打して意識不明の重体となっている。

運転していた男も直後に飛び降りて、近くの草地に逃げ込もうとしたが、駆けつけた警察官に取り押さえられ、窃盗容疑で逮捕されている。

警察の調べに対し、男は「少女の親に交際を反対され、街を出て行こうと思った。足が無いのでトラックを盗んだ」と供述しているという。

発見から逮捕に至るまでは実に9時間。距離にして約650kmを走行していたという。北海道らしいスケールの大きさだが、追跡する側の道警でも「無謀な走行を繰り返すのでガス欠を待とうということになったが、これ程の距離を走るとは…」と呆れ気味。

飛び降りた少女が意識不明になったとことについては「同乗の少女の安全を確保するという意味でも無理な抑止は避けたが、残念な結果になった」とコメントしている。

《石田真一》

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