【ホンダ・エリシオン試乗】…その2 ハイブリッドはなくても気筒休止はアル

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【ホンダ・エリシオン試乗】…その2 ハイブリッドはなくても気筒休止はアル
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昨年の東京モーターショーには『エリシオン』のコンセプトモデルとなった『ASM』というクルマが参考出品されていた。そのASMがハイブリッドミニバンというスペックであったため、エリシオンにもハイブリッドユニットが搭載されると思われてきたが、実際にはお蔵入りになってしまった。

その代わりというわけではないだろうが、エリシオンの3リッターモデルには、インスパイアにも採用された、V型6気筒のうちの片側3気筒を走行状態に応じて休止する可変シリンダーシステムが採用されている。

このシステムは巡航状態でエンジンの負荷が低いときには、3気筒へのガソリンの供給や点火がストップするシステムになっている。このシステムがじつに巧みな動きをする。高速道路を走っているときにはもちろんだが、ちょっとした巡航状態でもすぐに休止し、アクセルを軽く踏み込むと瞬時に6気筒に戻る。片側の3気筒が止まるときにも、再び動き出すときにもまったくショックを感じないので、切り替わっているのがほとんどわからないのだ。

ミッションのギア比もこのエンジンに合わせて比較的に低めに設定されている。高速巡航時でも比較的回転数は高いが、3気筒が休止しているぶんで燃費が稼げるという計算だ。

6気筒で走る発進時や加速時には、V6エンジンらしく俊敏に6000rpmまで吹け上がる。トルクのピークが高回転にあるので、高回転でさらに力強くなるのもホンダのエンジンらしいところ。

この可変シリンダーシステムにより、エリシオンの3リッターモデルの10・15モード燃費は1リッターあたり9.8kmとアルファードのハイブリッドには遠く及ばないものの、アルファードの3リッターモデルと比較すれば約10%高い数値をマークしている。ハイブリッドは出せなかったが、3リッターエンジンの燃費や最高出力に関しては、ホンダが一歩リードできたようだ。(つづく)

《岡島裕二》

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