7日午前、栃木県宇都宮市内で、窃盗容疑で逮捕状の出ている男に警察官が職務質問しようとしたところ、この男がクルマに乗り込み、警察官に向かって急発進した。警察官は拳銃1発をクルマに向かって発砲したが、クルマはそのまま逃走した。
栃木県警・機動捜査隊、同・宇都宮南署によると、事件が起きたのは7日の午前11時10分ごろ。宇都宮市北若松原1丁目付近の市道で、近くに住む36歳の指定暴力団組員の男に対し、機動捜査隊の捜査員が職務質問しようとしたところ、この男がクルマに乗り込み、捜査員に向かって急発進させようとした。
身の危険を感じた別の捜査員がクルマに向かって拳銃の弾1発を発砲。クルマは止まらずにそのまま南の方向に走り去った。捜査員に負傷者はいなかった。
男は窃盗容疑で逮捕状が出ており、自宅前から任意同行を求めようとしていたという。
警察では公務執行妨害と殺人未遂の容疑で男を追跡していたが、男は埼玉県内の警察署に自ら出頭。9日に同容疑で逮捕された。
拳銃発砲に関して、栃木県警では「警察官の身に危険が迫った状況であり、正当なものだったと考える」とコメントしている。なお、弾がクルマに命中したかどうかは不明だという。