高齢被告に対して配慮…長い執行猶予期間

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2003年2月、長野県信濃町の農協系スーパーマケットの駐車場で行われていた節分の豆まきイベント会場に乗用車が突っ込み、11人が死傷した事故で業務上過失致死傷罪に問われていた79歳の男に対する判決公判が7日、長野地裁で開かれた。

裁判所は執行猶予付きの有罪判決を言い渡している。

問題の事故は2003年2月3日に発生している。同日の午後3時35分ごろ、長野県信濃町柏原付近にある農協系スーパーマーケット駐車場で行われていた節分の豆まきイベントに参加していた人たち約20人に対し、駐車場を暴走してきたクルマが突っ込んだ。

この事故で当時67歳の女性が頭を強く打って収容先の病院で死亡。他の10人が暴走してきたクルマと建物の間に挟まれるなどして重軽傷を負った。

警察ではクルマを運転していた78歳(当時)の男を業務上過失傷害容疑で検挙し、事情を聞いていたが、男が「アクセルとブレーキを踏み間違えたかもしれない」と供述。事故の状況からもペダル踏み間違いの可能性が高いとして、被害者の死亡を受けて業務上過失致死傷で送検。検察もこれを受けて同罪で起訴していた。

7日に行われた判決公判で、長野地裁の青木正良裁判官は「被告の過失責任は大きい」と、一定の責任があることは認めながらも、「被告が高齢であり、被害者との示談交渉も成立している」ことを斟酌し、禁固1年6カ月(執行猶予5年)の有罪判決を言い渡した。

通常このような事故で執行猶予が付く場合には2−3年が常であることから、裁判官が被告の高齢であることを評価した形跡が読み取れる。

《石田真一》

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