【北京モーターショー04】貧富の差250倍…で、うまくいくのは?

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【北京モーターショー04】貧富の差250倍…で、うまくいくのは?
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北京モーターショーに華を添えているコンパニオンの美女たち。トップクラスの日当は1万元(約15万円)だという。大都市で会社勤めをしていても、月給5000元(約7万5000円)といえば高給取りだが、彼女たちはショー会期中の8日間で8万元を稼ぐのだ。農村部へ行けば3年分の世帯収入にも匹敵する。

貧富の差が問題になっている中国では、乗用車にも「貧富の差」が如実に表れる。北京ショーの会場で1000万元のベントレーを予約した人もいれば、生活必需品として4万元のクルマをローンで買う人もいる。価格差は250倍。日本では軽乗用車とマイバッハを比べても価格差は50倍程度だ。

4万元のクルマは、正直言って運転する気になれない。「驚くべき出来」だ。部品は上海や天津で生産されている外資との合弁会社がオーダーしたものをコピーして使っているケースがほとんどで、エンジンやトランスミッヨンも「そのまま買ってきた」もの。しかし、どうしてもクルマが必要な人たちにとっては宝である。

中国では一般に、自動車メーカーの利益率は高い。85年に現地生産が始まった上海VW『サンタナ』の価格は、その後19年間で4分の1になったが、それでもメーカーは車種ごとの採算が取れているという。上海VW本体から傘下の工場に生産を移管し、まだまだ儲ける様子である。

ここで驚くのは、19年間も生産が続いたことだが、中国にはモデルチェンジという発想がない。「生産を中止するということは、そのクルマを立ち上げた先達を否定することであり、それはできない」という話を聞いたことがある。逆に、生産設備と開発費を償却し切った旧型モデルは、生活のためにクルマをほしがっている人たちが受け入れる。うまい循環が出来上がっているのだ。

《牧野茂雄》

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