24日午前、奈良県都祁村内を走行していた大型観光バスの客室内の床板が突然跳ね上がり、乗客が前のシートに体を打ちつけるなどして、全治2週間の軽傷を負う事故が起きた。
構造材の一部が外れており、警察ではバス会社を通じてメーカーとも連絡を取り、事故の原因を調べている。
奈良県警・天理署によると、事故が起きたのは24日の午前11時20分ごろ。都祁村上深川付近の村道を走行していた奈良交通の大型観光バスの客室内、左側2列目付近の床板が突然跳ね上がり、真上の座席に座っていた57歳の女性が前方のシートに体を押しつけられ、打撲などの軽傷を負うという事故が起きた。
バスは1990年に日野自動車が製造したもので定員は54人。当時は41人が乗車していた。警察とバス会社で車両の検証を行ったところ、左前部のエアサスペンション取付部分が外れ、サスペンションが伸びきった状態となり、床板を跳ね上げたとみられている。
奈良交通は「破損した部位は車体構造材の一部であり、定期点検箇所ではなく、整備不良に当たらない」と主張。こうした事故の前例は無いとしている。警察ではメーカー側からも事情を聞き、事故原因の特定を急ぐ方針だ。