「朝だから捕まらない」…4人死傷

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今年4月、大量の酒を飲んだ直後にクルマを運転し、栃木県石橋町内の県道で4人を死傷させるひき逃げ事故を起こしたとして、業務上過失致死傷や道路交通法違反(ひき逃げ、酒気帯び運転)などの罪に問われた20歳の女に対する初公判が1日、宇都宮地裁で開かれた。女は起訴事実を全面的に認めている。

問題の事故は今年4月30日の朝に起きている。同日の午前8時40分ごろ、石橋町下古山付近の県道で、歩道部分の植え込みに生えた雑草刈りを行っていた高齢者ボランティアの女性4人が歩道に向かって突進してきた乗用車に相次いではねられた。

この事故で75歳の女性が収容先の病院で死亡。66歳の女性が頭を強打して意識不明の重体。他の2人がいずれも軽傷を負った。

事故を起こしたクルマは現場から逃走したが、700mほど離れた場所で前部を大きく破壊した乗用車が止まっているのを通報を受けて駆けつけた警察官が発見。

運転していた20歳の女に対して職務質問を実施したところ、酒気帯び相当量のアルコールを検出。ひき逃げの容疑も大筋で認めたため、業務上過失傷害と道交法違反(酒気帯び、ひき逃げ)の容疑で緊急逮捕した。1人が死亡した後は容疑が業務上過失致死傷に変わり、これで送検されていた。

1日に行われた初公判で、検察側は被告の女が事故を起こす2時間前の午前6時ごろまで、シャンパンをグラスで約10杯、日本酒をコップで約3杯飲むなど、大量の飲酒を行っていたことを明らかにした。

帰宅しようとした際には、自分が酒に酔っていることも自覚できる状態だったが、「朝なので検問はやっていないし、気をつけて帰るから大丈夫」と、家まで送っていくとした同僚の誘いを断り、自らがクルマを運転。帰宅の途中で事故を起こしたという。

《石田真一》

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