20日夜、大阪府堺市内のマンション駐車場で爆発が発生し、1階にあった駐車場の天井の石膏ボードが約100平方メートルに渡って剥離する事故が起きた。
警察では何者かが駐車中のクルマからガソリンを盗んだ際、その一部が気化し、それに何らかの火が引火したことが原因とみている。
大阪府警・堺東署によると、事故が起きたのは20日の午後7時50分ごろ。「堺市中百舌鳥町5丁目付近にあるマンションで爆発事故が起きた」と近隣の住民から110番通報が寄せられた。
同署員が現場に急行すると、マンション1階にあった駐車場部分の天井に設置されていた石膏ボードが約100平方メートルに渡って剥離し、一部は粉々になって床面に落下していた。
また、落下したボードが直撃したり、爆風による衝撃で駐車中のクルマ5台のボディがへこんだり、ガラスが吹き飛ばされるなどの被害も確認された。
爆発が起きる直前、このマンションに住む26歳の男性が立体駐車場の操作を行い、自分の所有するクルマを出そうとしていたが、隣の駐車スペースから小さな炎が立ち上がるのを発見。疑問に思って覗き込もうとした直後、大音響とともに駐車場の天井部分が剥がれ落ちたという。
警察で検証を進めたところ、この男性が「炎を見た」と証言した駐車スペースに置いてあったクルマからはガソリンが抜き取られていることがわかった。
所有者は「心当たりがない」としていることから、警察では何者かがこのクルマからガソリンを抜き取って盗み出そうとした際、暑さで一部が気化し、それが立体駐車場内に充満。それが昇降機動作によって生じた火花で引火し、一気に膨張(爆発)に至ったのではないかとみている。