28日に発表された新型アウディ『A6』。外観デザインを担当したアウディシニアのデザイナーの和田智氏は、運命的なものを感じながらデザインに取り組んだ、とプレゼンテーションで述べた。
和田智氏は、先代A6に憧れ日産からアウディへ移籍した。移籍後すぐに関わったのが、今回発表された新型アウディA6のプロジェクトであり、そこに運命的なものを感じた、と語る。
和田氏はアウディのデザインテーマは「常に無駄な華飾を避ける」ことであり、いかなる時代でも“シンプル・イズ・ベスト”がアウディデザインの基本と語る。
「新型A6は数少ないデザインテーマを磨き上げ、深みを出した。デザインテーマはダイナミック&強さ。それは『顔』に表され、一つのシンボライズなグリル、シングルフレームグリルで表現されている。そして、このデザインテーマは今後のアウディの新しいデザインを意味している」
「A6はこの『顔』から全体が創られていった。人体を思わせる人間味溢れるデザイン、『生きることの意識をデザインする』。さらには、謙虚さと知的さ、内に秘めた強さを表現した」と語る。
これらの考えを“LESS design is MORE design”という言葉で表現し、基本構成は先代A6よりも少なく、アウディ特有の面の張りと、光と陰のリズミカルなボディセクションでスポーティに創造されている。和田氏曰く、A6のデザインとスポーティさがアウディのすべての流れとなる、と語る。
最後に、和田氏は好きな言葉として「心から本当に美しいもの」をあげ、自らの意思と勇気を持って前進し続けるのがアウディと自分自身であると締めくくった。