沖縄で暴走族が活発化、夜間に白バイ投入

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沖縄県警は28日、今年1月から6月までの間、暴走族に関する110番通報が1300件をオーバーし、前年同期比で35.8%という伸びを示していたことを明らかにした。

暴走族の活発化を裏付けるもので、警察では下半期の取り締まりを強化するとしている。

これは沖縄県警・交通指導課が集計したもの。今年1月から6月までの間、暴走族の活動に関係した110番通報の件数は1305件に達し、前年の同じ時期と比べ344件(35.8%)の増加となった。

原付バイクを使用した集団暴走の件数が増えていることはこれまでにも確認されていたが、県民からの通報件数がそれを裏付けたことになる。

暴走族が活発なのは県中部(沖縄市、北谷町、宜野湾市)で、特に沖縄署管内では通報件数が390件に達した。これは前年比の120%増という強烈な伸び。この背景には同署管内を拠点とする暴走族の世代交代が進み、新しいグループによる示威を目的とした暴走が増えた。

また、同署はこれまでにも暴走族の活動が活発だった北谷町も管轄に含まれている。これまでは那覇市で活動していたグループが同市の暴走族追放条例施行によって行き場を失い、北谷町などに流れたという情報もあり、こうした事情が通報数を増やしたのではないかと推測している。

北谷町では7月1日に走行中の空ぶかしなどを禁じた暴走族追放条例が施行され、暴走族の活動が制限されたが、こうした条例がない隣接の市町村に活動の場が移るという推測もあり、予断が許せない。

警察としても暴走族活動を看過しているわけではなく、今年からは深夜から未明のパトロールにおいても白バイを導入。機動力を活かした直接検挙を目指すとしている。

これまでは主要交差点に設置したカメラや、暴走族の追走を行うパトカーから撮影した映像を基に暴走参加の人物を特定し、後日に逮捕するという手法を取っていたため、暴走族の活動を食い止めるまでにはタイムラグが生じていた。

白バイでの直接検挙は、暴走行為をスピーディに抑止できると考えられており、県警では「下半期までには2003年上半期レベルにまで引き戻したい」とコメントしている。

なお、今年7月の段階で県警が把握している暴走族は44グループ。構成するメンバーは推定で約200人。これ以外にも組織に属さず単独で活動する者や、ゲリラ的な活動を行う小規模組織が存在するとみられている。

《石田真一》

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