三菱リコール問題を一気読み

エコカー 燃費

■リコール隠し問題が突きつけたもの

「リコールにはカネがかかる」、「スリーダイヤのブランドにも傷がつく」、警察の事情聴取に対し、三菱の社員は、社内会議の様子をこう供述したという。消費者の間にも「リコール=悪」というイメージが強いことは確かだが、本来、リコール制度とはメーカーと消費者の双方を保護する制度なのだ。

工業製品に完璧などあり得ない。ましてや、数万点の部品から作られ、使う場所や頻度も千差万別のクルマに100%の完成度を求めるのは無理な相談というものだ。仮に100%まで限りなく近づけようとすると、販売価格が天文学的な数字になってしまうだろう。

そこで、不具合を公開し、メーカーの責任で修理することで消費者は危険性を減らせ、メーカーはPL(製造物責任)リスクを軽減できる。これがリコール制度の趣旨だ。リコールにカネがかかることは確かだが、今の時代、不祥事を隠す代償のほうがはるかに巨額であることを、三菱は身をもって知っただろう。

他方、リコール通知を受け取った段階で、消費者にも一定の責任が生じることは意外と知られていない。一応、メーカーに対しては通達でリコールの改修期間は3年間、または回収率で90%までと決まっているが、「忙しい」、「忘れた」などの理由で対処を怠った場合、万が一の事故の責任を追及されても文句は言えない。

道路運送車両法上、自動車を保安基準に合致させる責任は使用者にあり、不具合情報を知りながら放置し、仮に死亡事故を起こした場合、「忙しかったから」では済まない。リコール制度の狙いをメーカー、消費者が正しく理解してこそ、安全なクルマを適正な価格で使える、というわけだ。

■きっかけは、ふそうの脱輪事故
■メンツを潰された国交省の心中
■出るわ出るわ、100万台近く
■変わらなかった企業体質
■ダイムラークライスラーも見切り、残ったのは三菱グループと再生ファンド
■系列ディーラーの苦悩、引き抜き合戦も
■バッシングも過熱…三菱側にも問題あり?
■再生シナリオは大丈夫か
■リコール隠し問題が突きつけたもの

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《編集部》

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