北海道警は24日、1999年に重傷ひき逃げ事故を起こし、逃走を続けていた42歳の男を業務上過失傷害容疑で逮捕した。道路交通法違反(ひき逃げ)については時効が成立しているが、業務上過失傷害の公訴時効は今年10月。時効成立直前での逮捕となった。
北海道警・豊平署によると、問題の事故は1999年10月19日に発生した。同日の午後10時10分ごろ、札幌市豊平区豊平3丁目付近の市道で、自転車に乗って道路を横断しようとしていた当時54歳の男性がクルマにはねられ、全治2カ月あまりの重傷を負った。
容疑車両は現場から逃走したため、警察では重傷ひき逃げ事件として捜査を開始。現場に落ちていた部品などから車種を特定し、かなり早い段階で所有者の発見には成功していた。
しかし、容疑車両の所有者は事故当日に別の男にクルマを貸していたことがわかり、警察ではこの男が容疑に関係しているとして行方を追っていたが、その足取りを把握するには至らず、道交法違反については2002年10月に3年の公訴時効が成立していた。
今年に入り、別の事件を捜査している際、男が再び捜査線上に浮上。男の知人も「当時、人をはねたまま逃げたと言っていた」と証言していることもわかった。警察ではこの人物から得た交友関係の情報を元に捜査を続けた結果、男を発見。業務上過失傷害容疑で逮捕した。
道交法については3年の公訴時効が成立しているものの、業務上過失傷害の公訴時効は5年で、今年10月の時効成立まで約1カ月半を残すのみとなっていた。
男は取り調べに対し、容疑を大筋で認めているという。