過労を自覚しながら運転…死傷事故で男を起訴

自動車 社会 社会

兵庫県内の山陽自動車道高山トンネルで、パンクしたタイヤの交換作業を行おうとしていた乗用車に後続の大型トラックが激突し、5人が死亡した事故について、神戸地検は27日、事故の発端となったトラックを運転していた31歳の男を業務上過失致死傷と道路交通法違反(過労運転)の罪で起訴した。

事故は今月7日に発生した。同日の午前6時ごろ、赤穂市木津付近の山陽自動車道上り線・高山トンネル(全長1378m)の内部で、走行車線でパンクしたタイヤの交換作業を行っていたクルマに、後続の大型トラックが減速せずに激突した。

クルマは事故によって大破し、漏れたガソリンに引火して激しく燃え上がった。この事故で最初に追突された乗用車の後部座席に乗っていた幼児3人を含む5人が死亡。

トンネル内に取り残され、走行不能になったクルマの乗員など9人が煙を吸い込み、喉に延焼を起こすなどの軽傷を負っている。

警察や地検の調べによると、事故を起こした大型トラックを運転していた男は、当初「事故当時はスピードメーターを注視していて、停車しているクルマに気づくのが遅れた」などと供述していたが、その後に「風邪で体調が悪く、ボーッとしていた」と供述を一転。

さらに追及を重ねたところ、「意識が朦朧とした状態で運転を続けており、トンネルに入った記憶すらなかった」として、事故当時に居眠り状態に近かったことを大筋で認めている。

神戸地検では「運転していた男は極度の過労状態を自覚しており、それでも運転を継続させたという部分に過失が生じる」と判断。男を業務上過失致死傷と道交法違反の罪で起訴した。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  4. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  5. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る