事故原因はハブではなく、運転ミス…実験で明らかに

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宇都宮地検は21日、栃木県内で発生した三菱ふそう製トラックの事故について、事故発生の原因はリコール対象となっていたハブの破損を発端とするブレーキ故障ではなく、運転手のハンドル操作ミスが原因だったと最終的に判断した。

宇都宮地検は、運転していた60歳の男を業務上過失傷害罪で略式起訴した。

宇都宮地検によると、問題の事故は今年5月13日に発生。午後0時35分、栃木県粟野町内の県道を走行していた60歳男性が運転する大型ダンプトラックのハンドルがとつぜん右に切られた状態となって、対向車線側に逸脱。

トラックは順走してきた70歳男性の運転する乗用車と正面衝突した。この事故で乗用車の男性が右足の骨を折る重傷を負っている。

トラックを運転していた60歳の男は業務上過失容疑で検挙されたが、事故を起こしたダンプトラックのハブは破損しており、潤滑油がブレーキに入り込んでしまい、ほとんど効かない状態になっていた。

このトラックは三菱ふそう製で、破損したハブは今年4月にリコール対象となっていたこともあり、運転していた男は警察に対して再捜査を依頼。全国で同様の破損事故が相次いでいたことから、警察と検察はこれを受け事故の再現実験なども行う異例の体制で再捜査を実施した。

実験は同型のダンプトラックの左後輪ブレーキを効かない状態にして、左カーブを模したテストコースで曲がり続けるなど事故発生時のトラブル再現を試みたが、結果として「左後輪ブレーキが効かない状態でもハンドルは取られない」ことが判明している。

これを受け、検察では事故発生原因を「運転手の操作ミス」と最終的に判断。運転していた男もこれを納得したため、業務上過失傷害罪で略式起訴した。

《石田真一》

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