7日、広島県東広島市内の山陽自動車道で、夜行高速バスが大型トラックに追突。バスの乗員乗客と、トラック運転手の合わせて15人が重軽傷を負った。
広島県警・高速隊によると、事故が起きたのは7日の午前2時40分ごろ。東広島市志和町奥屋付近の山陽自動車道下り線で、大阪から福岡に向けて走行していた西鉄バス運行の夜行高速バス「ムーンライト号」が、前を走る大型トラックに追突した。
バスは前面部が大破。乗員乗客14人のうち、事故発生時にバスを運転していた41歳の男性運転手が左足骨折、前部の座席に乗っていた52歳の女性が両足骨折、27歳の女性が前に投げ出された際に胸を強打し、肋骨を折るなど重傷を負っている。
床下の乗務員休憩室で仮眠を取っていた55歳の男性運転手も、仮眠室内部の側壁に数回の激突を繰り返したため、全身打撲で重傷となった。また、トラックの運転手を含め、11人が軽傷を負っている。
現場は志和インターチェンジの西方約1.5kmに位置する見通しの良い直線区間。警察ではバスの運転手の前方不注意が事故の原因とみている。
負傷者が多く発生したのは、乗客の大部分が就寝していたこと、そしてシートベルトを着用していなかったからとみられている。
事故を起こした運転手は、5日夜に福岡から大阪へ向かうムーンライト号の上り便を担当。6日朝に大阪に着いた後は、下り便の出発まで約12時間の休憩があった。勤務自体は夜行担当の通常形態であり、特に無理が生じているようなものではないという。