2004年FIAクロスカントリーラリー・ワールドカップ第7戦「UAEデザートチャレンジ」は15日、UAE:アラブ首長国連邦のドバイ近郊にあるインターナショナル・マリンクラブでフィニッシュを迎え、三菱自動車「パジェロエボリューション」の増岡浩が総合優勝を果たした。
増岡は初日に燃料ポンプのトラブルで遅れ6番手となったが、その後は安定したペースを保ち第3レグで総合首位に浮上、危なげなく逃げ切った。ゴール後、増岡は「パリダカ(ダカールラリー)の前哨戦に勝ったことで、気持ちに余裕を持って本番に臨める」と成果を強調。
2位は日産『ピックアップ』のドメビウス。三菱のペテランセルは9位、日産のマクレーはレグ2でリタイアした。
アラビア半島のルブアルハリ砂漠を舞台とするデザートチャレンジはコースのほぼ全てが砂。フラットな区間もあるが砂丘や涸れ湖が続く。砂はやわらかく、一瞬の油断がスタックになる。頂上を越えた先が崖になっている砂丘もあり、気が抜けない。
今年は例年よりも3週間ほど開催時期が早く、連日40度を超える暑さ。ペルシャ湾に近いので湿度も高い。日程や距離は短いもののパリダカに匹敵する過酷なラリーとなった。
なおパリダカでは、前回まで車内からタイヤ空気圧を調整する装置が効果を発揮していたが、05年から使用禁止となる。増岡ら三菱チームはテストの一環として調整装置を使わずデザートチャレンジを走りきった。
■リザルト
順位:ドライバー(車両) タイム
1:増岡浩(三菱パジェロエボリューション) 14時間05分57秒
2:G. ドメビウス(日産ピックアップ) 13分14秒※
3:K. ムタウェイ(BMW X5) 44分35秒
4:J. カンクネン(VWトゥアレグ) 1時間33分47秒
5:D. ウズィオ(三菱パジェロ) 3時間00分58秒
6:M. カーレ(2 Drive TW 104) 3時間09分03秒
7:M. パウエル(ランドローバー・ディフェンダー) 6時間16分04秒
8:L. ロッソ(日産ピックアップ) 7時間09分05秒
8:S. ペテランセル(三菱パジェロエボリューション) 7時間50分22秒
10:I. パティシエ(日産パスファインダー) 8時間58分46秒
※2位以下のタイムはトップとの差