山陽道のトンネル追突事故、トラック運転手が起訴事実を認める

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今年8月、兵庫県赤穂市内の山陽自動車道で乗用車3台に対し、大型トラックが追突、5人が死亡、12人が重軽傷を負った事故で、業務上過失致死傷などの罪に問われた31歳のトラック運転手の男に対する初公判が15日、神戸地裁で開かれた。被告は起訴事実を認めている。

問題の事故は8月7日に発生している。午前6時ごろ、赤穂市木津付近の山陽自動車道上り線・高山トンネル(全長1378m)の内部で、走行車線でパンクしたタイヤの交換作業を行っていたクルマに、後続の大型トラックが減速せずに激突した。

クルマは大破。後部座席に乗っていた幼児3人を含む5人が死亡した。

また、クルマは衝撃で燃料タンクも破損。これに引火して激しく炎上し、トンネル内に取り残されて走行不能になったクルマの乗員など9人が煙を吸い込み、喉に炎症を起こすなどの軽傷を負っている。

15日に行われた初公判で、被告の男は「間違いありません」として、起訴事実を全面的に認めている。

続いて行われた冒頭陳述で、検察側は「被告は事故当時、急性いん頭炎による風邪の症状を示すとともに、長距離運転による過労で強い眠気があり、正常な判断が出来ない状態にありながら、無謀な運転を続けた」と指摘した。

また、被告が「運転を続けなくては…」という思いにとらわれていたのは、被告の体が弱く、勤務する運送会社から「長距離運転には向いていない」と判断されていたことも明らかにした。

被告は解雇されるかもしれないと思い、無理な勤務を続けていた可能性が高く、これが事故に結びついた可能性も合わせて示している。

《石田真一》

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