【新型BMW M5 海外試乗】その2 V10&507ps セダンとして前例のない強心臓…河村康彦

自動車 ニューモデル 新型車
【新型BMW M5 海外試乗】その2 V10&507ps セダンとして前例のない強心臓…河村康彦
【新型BMW M5 海外試乗】その2 V10&507ps セダンとして前例のない強心臓…河村康彦 全 4 枚 拡大写真

新型『M5』のメカニズム上のハイライトは、何といっても5リッター、V型10気筒、オーバー500psという量産セダン用としては過去に例を見ない怒涛のエンジン。これに組み合わされるトランスミッションは7速MT。ただし「“H型パターン”にさらに2列が加わるとなるともはや人間のコントロール能力を超えてしまうという」理由も考慮され、これまでもBMW車がスポーツモデルに好んで用いてきた2ペダルMT(SMG)に専用のリファインを施したシステムのみを採用する。

20年という歳月の間に220ps以上(!)ものパワーを上乗せすることになった最新のM5用の心臓は、90度のバンク角を備えるアルミ合金製4999cc 4バルブDOHCユニット。ボア×ストロークは92.0×75.2(mm)のオーバースクエア型で圧縮比は12.0、レッドラインは8250rpmという設定。ちなみに従来型M5の心臓のレッドラインは7000rpmだからその壁は難なく破るものの、それでも担当エンジニア氏はホンダ『S2000』用エンジンのレブリミットが9000rpmと知ると「そこまで回るのか…」とちょっと悔しげな表情をしていたのが印象的だった。

連続可変バルブタイミングシステム“ダブルVANOS”は採用するものの、BMWが最新テクノロジーとして採用を拡大する“バルブトロニック”は用いない。その理由を、エンジニア氏は「ここまでの高回転には対応できないため」と語る。いずれにしても、気筒数を増して最高回転数を上げ、それによってより大きなパワーを稼ぐ……という考え方がこのV10エンジンの根底には流れている。(つづく)

《河村康彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【メルセデスベンツ Eクラスオールテレイン 新型試乗】Eクラスを選ぶならこれが一番。ただしお値段は…中村孝仁
  2. どこだ? 日産が7工場を閉鎖予定---可能性のある工場すべてをリストアップした
  3. 地面が光る「埋込型信号」が日本初導入、「横断歩道がわかりやすくなった」効果に期待
  4. インフィニティの中型SUV『QX60』、改良新型は表情一新…初の「SPORT」も設定
  5. マツダ『CX-5』新型、7月10日世界初公開へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る