ロータリーエンジン搭載の市販車第1号として1967年に登場した2座席スポーツカーの『コスモ』。その車名を受け継ぎ、1975年10月に姿を現したのが、コスモ名義では2代目となるこのモデルだった。

“赤いコスモ”のニックネームは、登場時にサンライズレッドのボディ色がイメージカラーとして使われたことから。全長×全幅×全高は4545×1685×1325mmと現代のクルマに較べるとコンパクトだが、メッキの細かな縦桟のグリルのフロントマスクは、当時としてはワイドで押し出し感のあるもの。

反対にリアまわりはあっさりとしたデザインを採用。昇降式のウインドゥをもつ“几型”のセンターピラーは特徴で、これにより有効視界範囲=336.4度とカタログに記されている。

搭載エンジンは当時の51年排ガス規制に適合させた2ローターの13B(135ps/19.0kgm)または12A(125ps/16.5kgm)のロータリーエンジンと1800のレシプロエンジンの設定。全車4輪ディスクブレーキとしたのも売りだった。

また77年7月にはボディ後半をノッチバックとした“L”を設定。こちらはランドゥトップ部分をボディ色とコーディネートさせた(サンライズレッドはホワイト)独自のカラーバリエーションが用意された。

さらに79年9月にマイナーチェンジを実施。外観ではフロントマスクが角型2灯式ヘッドランプと格子状のグリルに変わり、クーペのリアコンビランプは水平基調のガーニッシュ一体型に。併せてインテリアではインパネ形状がステアリングホイールのデザインとともに一新された。