【新型BMW M5 海外試乗】その3 オーバー500psをFRでモノにした…河村康彦
自動車 ニューモデル
新型車

たったの2輪で500psを越えるパワーを吸収するために新型M5が採った方法は、まず最先端の電子技術を駆使すること。エンジンスタートの段階では最高出力はまずは400psレベルの設定となり、リラックスした走りを優先させた出力特性を選択。当然ながらトラクションコントロール機能付きのスタビリティコントロールシステムは標準で、リアディファレンシャルギアにはトルク感応式のLSDが組み込まれる。
サスペンション形式はベースの『5シリーズ』と変わらないものの、やはり電子制御による可変減衰力ダンパーを採用。タイヤも専用設計による前後異サイズの19インチ径。このところサイドウォール補強型のランフラット仕様を好んで用いるBMW車だが、「それではM5に必要な各種の性能を満足させられない…」と、敢えてコンベンショナル構造のタイヤを用いる点にも“別会社”としての意地が見え隠れする。(つづく)
《河村康彦》