【神尾寿のアンプラグドWeek】ソニー『PSP』と超流通!? ドコモの新・課金システム

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10月27日、NTTドコモが新たな料金回収代行サービスとして「プラットフォーム課金(仮称)」を発表した。

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これはドコモが認めた情報サービスプラットホーム運営者に対して、コンテンツやサービス販売時の課金システムとして、iモードの認証・課金システムを提供するというものだ。これを使えば、iモードコンテンツ以外のコンテンツ・サービス販売でも、翌月のドコモ利用料と一緒に支払う「iモード課金」が利用できることになる。

具体的なサービス開始は2005年春の予定で、最初にプラットフォーム課金を利用する事業者はソニー・コンピューター・エンタテイメント(SCE)になる。SCEはプレイステーション2(PS2)および、今年12月12日に発売予定のプレイステーション・ポータブル(PSP)において、ドコモのプラットフォーム課金を採用する。

筆者が、今回のプラットフォーム課金で重要だと感じたのが、その課金モデルである。

今回、SCEが採用するプラットフォーム課金では、コンテンツ本体はPS2ならDVD-ROM、PSPならUMD光ディスクといったディスクメディアで供給される。しかし、これらのディスクメディアに収録されたコンテンツはDRM(Digital Rights Management:デジタル著作権保護)技術によって保護されている。パッケージ内のコンテンツをユーザーが利用するには、今回のプラットフォーム課金によってiモード上で「利用権」を購入しなければならない。

iモード携帯電話上で購入した「利用権」は、PS2やPSPから直接ネットワークに接続するか、iモード携帯電話からゲーム機に転送することでDRMで保護されたコンテンツと組み合わされて、利用できる状態になる。

NTTドコモ広報部によると、

「プラットフォーム課金の課金方式は現在のiモード課金と同じ月額定額方式を前提に検討中。(iモード携帯電話と)PSPなどゲーム機との連携方法をどうするかは未定だが、赤外線通信やモバイルFeliCaの利用を検討しているのは事実」だという。

ドコモとソニーは共同で子会社を作り、非接触IC「モバイルFeliCa」の携帯電話への普及に力を注いでいる。モバイルFeliCaを使うドコモのおサイフケータイの主要アプリケーションのひとつとして、今回のプラットフォーム課金を前提とした「PSP・PS2とケータイの連携サービス」を提案してくる可能性は考えられるだろう。

コンテンツの「利用権」をコンテンツ本体と分離して、ユーザーの認証・課金システムが確立されたネットワーク上で流通させて組み合わせるという手法は"超流通モデル"に類似している。

今回発表されたSCEのモデルでは、プラットフォーム課金で提供される内容は、ゲームの追加シナリオや追加アイテムの利用権がメーンとされている。しかし、DVD-ROMやUMDは音楽・映像コンテンツの流通にも使えるので、将来的にプラットフォーム課金による超流通型の音楽配信・映像配信の可能性はゼロではない。

また、ドコモのプラットフォーム課金は「ドコモが定める一定の基準を満たしており、ドコモが総合的な判断により、料金回収代行を行なうプラットフォームとして適切と認めた企業または団体」(プレスリリース)であれば、ドコモから提供される。

例えば、自動車メーカーや市販カーナビメーカーがドコモからプラットフォーム課金の提供を受けて、DVD-ROMに詰め込んだ圧縮・暗号化された音楽コンテンツの内容をiモード決済で再生可能にする、といった「超流通ライクな音楽配信サービス」を実現することも可能だ。

ドコモのプラットフォーム課金サービスは、多くのユーザーに受け入れられた「ケータイ課金」を使うことで、超流通モデルの実現性と普及の可能性を一気に高めることになるだろう。

《神尾寿》

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