ホンダの福祉車両、「アルマス」の名前が付いたコンセプトカーは、ラグジュアリーミニバンの『エリシオン』がベース。
見た目は普通のエリシオンに見えるが、運転席のドアは前方にスライドする方式に変更されている。そして運転席にはリフトアップシートが用意されており、セカンドシートスペースには自動の車いす昇降装置が付いている。
この装備を使えば車いすに乗った人が、自分ひとりでエリシオンのドライバーズシートに収まることができ、同時に車いすも収納されるシステムになっている。
また、リフトアップシートが昇降する際にはステアリングが、ほぼ直角にリフトアップして乗降性を良くしてくれる装置も付いている。
このアルマス・コンセプトの開発には、2輪の元世界グランプリライダーで、現在は車椅子の生活を送っている、青木琢磨氏のアドバイスによって製作されている。青木氏は「このクルマは自分でドライバーズシートに座ることができ、みんなと同じクルマに乗ることができる楽しさがある」とコメント。
車いすでも近づきやすいように、運転席のドアをスライドドアにしたり、車椅子を自動で収納してくれるシステムなどは、福祉車両に精通した青木氏ならではアイデアだろう。
東京モーターショーは一般公開3日から7日まで、千葉・幕張メッセにおいて。