恐喝に失敗して故意にひき逃げ?

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埼玉県警は9日、先月2日に川越市内で発生した死亡ひき逃げ事故が故意に引き起こされた可能性が高いと断定し、恐喝未遂容疑ですでに逮捕・起訴されている37歳の男から殺人容疑でも事情を聞いていることを明らかにした。

男はひき逃げ容疑については否認しているという。

埼玉県警・捜査1課によると、問題のひき逃げ事件が起きたのは今年の10月2日。

同日の午後10時20分ごろ、川越市脇田新田付近の市道で、近くのスーパーマーケットに勤務する男性2人が店に戻るために歩いていたところ、後方から走ってきた乗用車が2人を次々とはねた。

この事故で販売店員をしている48歳の男性が頭を強く打って間もなく死亡。店長を務める51歳の男性も足に軽傷を負った。

警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始したが、店長の供述によって意外な事実が明らかになる。

事故に遭った2人が勤務するスーパーでは9月下旬に万引き事件が発生。発見した店員が逃走しようとした女性を取り押さえ、警察に身柄を引き渡した。

この直後から女性の孫を名乗る37歳の男が「取り押さえた際に女性が負傷した」と言いがかりをつける一方、「万引きとケガは別だ。治療費と慰謝料を払え。誠意を見せろ」などと、脅迫とも受け取れる内容の電話を何度も掛けていた。

男は店長に対して面談を要求。事故の直前まで話し合いが行われていたが、2人は男の要求を頑として断ったために交渉は決裂。席を立ち、スーパーに戻る途中に事故は起きた。

警察では店側からの被害届受理によって、この男を恐喝未遂の容疑で逮捕。ひき逃げ事故との関連を調べていたが、男が所有していたクルマはフロントガラスが割れていたり、バンパーが変形するなど、事故の痕跡も確認された。

こうしたことから、警察では交渉決裂に逆上した男が2人を追跡し、故意に事故を起こした可能性もあると判断し、男から殺人容疑でも事情を聞いている。

取り調べに対し、男は容疑を全面的に否認する供述を行っており、クルマの痕跡についても「自分は知らない」と話しているようだ。

《石田真一》

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