22日午後、広島県広島市東区内の国道54号線で、白バイの追跡を受けていた盗難車が暴走し、交差点で信号待ちをしていたクルマ2台に追突する事故を起こした。警察ではクルマを運転していた29歳の男を道路交通法違反(一方通行違反)で現行犯逮捕した。
広島県警・広島中央署、同・交通機動隊によると、事件が起きたのは22日の午後0時40分ごろ。広島市東区牛田新町付近の国道54号線で、パトロールしていた交通機動隊の白バイ隊員が盗難届の出ていた乗用車を発見。ただちに停止するようにマイクを使って呼びかけた。
しかし、乗用車はこれを無視して逃走。白バイ隊員は応援を要請しながら追跡を追跡を開始し、数分後にはパトカーを含めた数台がこのクルマを追いかけることになった。
クルマは一方通行の市道を約500mに渡って逆走。さらにはスピードを上げ、信号無視を繰り返しながら走るなどして、およそ6kmに渡って逃げ回った。
パトカーや白バイは一定の距離を置いて追跡していたが、クルマは広島市中区舟入川口町付近の交差点で、信号待ちのために停車していた車列に突っ込み、このうち2台に追突・接触する事故を起こして立ち往生した。警察ではクルマを運転していた29歳の男を道交法違反の現行犯で逮捕している。
取り調べに対し、この男は「無免許なので捕まってはマズイと思って逃げた」と供述。乗り回していたクルマは助手席に同乗していた女性の親族が保有するものだったが、この女性が許可なく持ち出したために盗難届が出された可能性もあり、警察ではこの点について女性からも事情を聞いている。