【新型ポルシェ ボクスター 海外試乗】その2 一新されたインテリア…河村康彦

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【新型ポルシェ ボクスター 海外試乗】その2  一新されたインテリア…河村康彦
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かくして外観は「ちょっぴり代わり映えしない…」新型『ボクスター』だが、インテリアの雰囲気は新しい。何となればこちらでは完全新デザインのダッシュボードを採用。それも従来型の場合とは異なり新型『911』とも別モノだ。これもやはり今のポルシェ社が「儲かっているから」と考えるべきだろう。フロントマスクの話題と同様、911との部品共有化という合理化策がインテリアでも優先された従来型からは、“時代”が大きく変わっているのである。

ヒップポイントが下げられて頭上高が増し、フロントセクションの骨格変更で足もとの空間が拡大されたのも新型の特徴。「とくに大柄な欧米人などから『室内空間がちょっとタイト』との注文が出た」とは担当エンジニア氏の弁。これまでテレスコピック調整のみだったステアリングコラムにチルト調整機能が加わり、ドライビングポジションの調整の自在度が増したのはすべての人に喜ばれそうなポイントだ。ドアトリム上部には「オープンカーでは世界初」というヘッドエアバッグも標準装備。フロントにエンジンを搭載しないボクスターは、当然、新型モデルも極めて高い前突時の安全性を確保しているはず。初期モデルでは存在すらしなかったグローブボックスは、さらに容量を拡大して今回は6.5リッターに。最初からやってくれればよかったのに…。

いっぽう、日本での実用上ちょっと困ってしまいそうなのが“折りたたみにくいドアミラー”。「こうやればできるよ」とボディ担当エンジニア氏が教えてくれたのは、スプリングに逆らってミラーを倒し、内部から現れた“つっかえ棒”でその状態をキープするという方法。そうはいってもこれではいちいちクルマから降りないと操作ができない。自らの側は着座状態でも倒すことが可能だった従来型に比べると、これだけは“退歩”といわざるを得ないように思う…。(つづく)

《河村康彦》

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