逃走を阻止しようとした警官、拳銃を誤射

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クルマの運転者に対して職務質問しようとした警察官が、持っていた拳銃の銃床でフロントガラスを叩こうとした際、誤って引き金に指か触れて誤射するトラブルが起きた。

弾は上空に向かって発射されたため、負傷者は出なかった。

群馬県警・松井田署、同・高崎署によると、事件が起きたのは11月30日の午前8時ごろ。これに先立つ午前7時30分ごろ、パトロール中の高崎署・地域課のパトカーが群馬県榛名町内の国道406号線で白煙を吹き上げながら走行する1台の軽自動車とすれ違った。

整備不良の疑いもあるため、パトカーは近くでUターン。このクルマを追走し、マイクを使って停止を呼びかけた。しかし、クルマはこれを無視するとともに、信号無視を繰り返しながら逃亡した。

クルマはその後も約30kmに渡って逃げ続けたが、松井田署が倉渕村水沼付近の県道に設置した検問で行く手を阻まれた。

同署の31歳巡査部長など、複数の警官がクルマを取り囲み、後方の道路もパトカーで塞ぐなどしたが、クルマは前方にいる警察官に向かって低速で進行。

巡査部長は拳銃を抜いて威嚇していたが、クルマを運転していた男が止まる姿勢を見せないため、拳銃の銃床でフロントガラスを数回に渡って殴打した。

ところがこの際、引き金に手が触れてしまい、上空に向かって1発を誤射してしまった。男は別の警官によって車外に出され、道路交通法違反(信号無視)の現行犯で逮捕されている。後の調べで乗っていたクルマは盗難車だったことも判明している。

誤射してしまった巡査部長は監察官室の事情聴取に対し、「すでにいくつかの検問を突破しており、万が一を想定して拳銃の安全装置を外していた」と供述したようだ。

監察官室では「拳銃をホルダーから出し、安全装置を外したところまでは正当な職務の一貫だったと考える」としているものの、拳銃でフロントガラスを叩くという行為についしては「一連の行為が適正だったのかを見極める必要がある」としている。

《石田真一》

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