ヤミ金融の開業資金、車上荒らしで調達…少年グループ逮捕

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警視庁は11月30日、いわゆる“ヤミ金融”の開業・運営資金を得る目的で車上荒らしを繰り返していたとして、東京都江戸川区内に在住する少年グループを窃盗容疑で逮捕した。

少年らは「暴力団員から話を持ちかけられた」と供述しており、現在も逃走を続けるこの暴力団員の男の行方を探している。

警視庁・少年事件課によると、窃盗の容疑で逮捕されたのは、いずれも江戸川区内に在住する15−16歳の少年グループ5人。

この5人は友人の父親である40歳の指定暴力団組員の男から「車上荒らしでカネを作って高利貸しをやろう」などと、いわゆる“ヤミ金融”の開業を持ちかけられ、この男を筆頭とする車上荒らしグループを結成。

少年たちは男の指示に従うかたちで今年4月ごろから6月までの間、東京都内や千葉県内で車上荒らしや空き巣などの犯行を繰り返した。

直接の逮捕容疑は今年6月20日未明、江戸川区江戸川付近の駐車場に止められていた36歳男性所有の乗用車からカーナビやオーディオ(時価約35万円相当)を盗んだというもの。

少年らは盗みを行って得た物品を男に引き渡し、男はこれを転売するなどして不当な利益を得ていたとみられる。推定の被害総額は500万円だが、男は古物商に対して安価で転売していたようだ。

警察の取り調べに対し、逮捕された少年たちは容疑への関与を大筋で認めている。犯行に至った動機については、「暴力団員の男から“高利貸しは儲かる仕事。遊ぶカネに不自由しなくなるぞ”と持ちかけられ、それに魅力を感じた」などと供述しているようだ。

暴力団を後ろ盾にしているヤミ金融に若者が絡んでいるケースはこれまでにも報告されており、すでに十数件の摘発が行われている。しかし、15−16歳の少年が絡んでいたというケースは過去に例がなく、警察では若年層にまで暴力団の手が伸びていることに改めてショックを受けている。

《石田真一》

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