トライクにヘルメットはいらない…警察に不手際

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三輪型バイクを運転中、警察官が「ヘルメット着用は必要」と誤認して反則キップを切られたことで精神的な苦痛を受けたとして、大阪府に対して損害賠償を求めた訴訟で、裁判所は2万円の支払いを大阪府に命じている。

この国家賠償訴訟の判決は13日、大阪地裁で開かれた。

問題となった違反摘発は昨年7月に発生している。42歳の男性(当時)が大阪府大阪市西成区内で「トライク」と呼ばれる三輪型バイクを運転中に信号待ちで停車した際、大阪府警・西成署員から「ヘルメットを着用していない」として違反であることを指摘された。

トライクは車検証の上では「側車付きオートバイ」となり、サイドカーを装着したバイクと同じだが、トライクは駆動する二つの後輪がシャフトで連結されており、実際には三輪型乗用車に近い構造であることから、ヘルメット着用は義務付けられていない。

運転するためにも普通免許が必要となる。

摘発された男性もこの旨を約30分間に渡って説明したが、西成署員は車検証記載が「側車付きオートバイ」となっていることを根拠に、「サイドカーの付いた“バイク”だからヘルメット着用が義務付けられている」と強固に主張。男性に対して反則キップを交付した。

男性はこれを不服として大阪府警本部に抗議。

警察側でも男性の運転していたトライクは二つの後輪(駆動輪)がシャフトで連結されていること、サイドカーのように取り外しが出来ない構造であることから、「摘発時に乗っていた車両はサイドカーではなかった」と認め、行政処分を撤回した。

しかし、男性は「本来は不必要な取り締まりを受け、精神的な苦痛を被った」として、大阪府を相手に総額110万円の損害賠償を求める国家賠償訴訟を起こしていた。

13日に行われた判決で、大阪地裁の本多俊雄裁判長は、トライクが三輪型乗用車と同じくヘルメット着用の義務が生じないことを前提とした。

その上で「取り締まりに当たった警察官は車両を慎重に検分するなどの注意義務があったにも関わらず、これを怠るばかりか、サイドカー付きのオートバイと軽率に思い込み、反則キップの交付を行っている。これは違法な職務行為としかいえない」として、警察の職務に問題があったことを指摘した。

しかし、原告本人が受けたという精神的苦痛については「警察側はミスがあったことを認めてすでに謝罪しており、行政処分の撤回も行われている。これを勘案すれば原告の精神的苦痛はすでに慰謝されている」として、大阪府に対して裁判費用など2万円の賠償を命じ、原告が求めた慰謝料部分については請求を棄却する判決を言い渡した。

《石田真一》

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