【D視点】キャデラック STS …バウハウスが造った夢のピラミッド

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【D視点】キャデラック STS …バウハウスが造った夢のピラミッド
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★キャデラックの復活はバウハウスの発展

20年位前に『エクセレントカンパニー』という本が評判になった。そこではGMがいかに優れた企業経営をしているかが紹介されていた。世界的なオイルショックを境にGMの業績不振が始まり、その偉業は、世間の記憶から完全に消し去られてしまった。

しかし、この数年アメリカ経済も回復し好調を維持している。GMもトップブランドのキャデラックが、長く暗いトンネルから抜け出しインテリ層にすこぶる好調だ。加えて若者の心も捉え始めている。この時期、過っての世界的ベストセラー本、エクセレントカンパニーが復刊されたのも単なる偶然ではない。再度、世界がアメリカの経済的成功の鍵を探り出そうと注目し始めたのだ。

20世紀前半にドイツで生まれたインダストリアルデザインの祖たるバウハウスは、ナチの迫害を逃れてアメリカに渡った。その革新的な考え方はアメリカで受け入れられて発展した。

バウハウスは、その社会主義的なイデオロギーはともかく、スタイルはシンプルな幾何学形態を特徴としている。半世紀以上を経過して、クルマの歴史の長いヨーロッパにおいても例のない幾何学的なデザインが、キャデラックシリーズで花を咲かせたと想像するのは楽しい。

前例のないくらい画期的なキャデラックシリーズのデザインは、バウハウスの革新的デザインがアメリカで発展したと同様に、本来持っているアメリカ人の革新性の趣向にマッチのであろうか。成功の秘密が、こんなところにあると推理するのもあながち的外れではないと考えるが。

★抽象的概念から生まれた現代のピラミッド
★“ネオ”アメリカンドリームはキャデラックから
★キャデラックの復活はバウハウスの発展
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《松井孝晏》

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