【もうひとつのBMW】K1200GT…揺らぐことのない安定感

自動車 ニューモデル 新型車
【もうひとつのBMW】K1200GT…揺らぐことのない安定感
【もうひとつのBMW】K1200GT…揺らぐことのない安定感 全 3 枚 拡大写真

『K1200GT』は大きなカウルに290kgという整備重量。このお膳立てだけで躊躇してしまいそうだが、跨ってしまえばそれほど意識させられることはない。むしろ気になるのは、ちょっと遠く感じるハンドルくらい。

ただ、それにしたって高速域でのウインドプロテクション(風防効果)を高めるための策。ライダーに若干ながらも上体を前傾させるようなポジションを促したいからだ。

スポーツツアラーを名乗るだけあって、高速域での安定性はすこぶる高い。シリーズでも1、2を争うほどの性能だ。精神的な余裕を生み出すことは、結果的に安全なライディングにも貢献するだけに、ここは大切なポイント。

高いのは快適性だけじゃない。ワインディングを得意とするのもK1200GTの大きな特徴だ。一般的にツアラーと呼ばれるバイクは、快適性を重視したソフトなサスペンションに加えて、ルーズになりがちな安楽なポジションでまとめられることが多い。そこにもBMWはメスを入れている。

軽い前傾姿勢を保ちやすい位置にステップを配置。引き締められたサスペンションには、サーボ(倍力装置)付き前後連動ABSブレーキを組み合わせている。バイクはブレーキング時に姿勢を乱しやすい乗り物。それだけに、安定した制動力が得られる強力なブレーキは、ロングランが多くなるスポーツツアラーには必要不可欠な装備だ。

いかにして高い高速安定性を保ったまま、安全かつ快適に移動することができるのか。このことを第一に考えたバイク作りがBMWの得意とすることこであり、そのひとつの答えがK1200GTといってもいいだろう。

《西村直人@NAC》

西村直人@NAC

クルマとバイク、ふたつの社会の架け橋となることを目指す。専門分野はパーソナルモビリティだが、広い視野をもつためにWRカーやF1、さらには2輪界のF1と言われるMotoGPマシンでのサーキット走行をこなしつつ、4&2輪の草レースにも精力的に参戦中。また、大型トラックやバス、トレーラーの公道試乗も積極的に行うほか、ハイブリッド路線バスやハイブリッド電車など、物流や環境に関する取材を多数担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席したほか、東京都交通局のバスモニター役も務めた。大型第二種免許/けん引免許/大型二輪免許、2級小型船舶免許所有。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J)理事。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。(財)全日本交通安全協会・東京二輪車安全運転推進委員会指導員。日本イラストレーション協会(JILLA)監事。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ジクサー250 試乗】250ccでダントツにリーズナブル! この手軽さと奥深さはスズキ随一の仕上がりだ…伊丹孝裕
  2. 「最初からこれが欲しかった」レクサスの特別な『LBX MORIZO RR』限定発売に、SNSで反響
  3. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  4. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  5. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る